「着圧ソックスを履いているのに、かえって脚がパンパンになった…」
「脚が重くて夕方になるとつらい…着圧ソックスって本当に効果あるの?」
このようなお悩みはありませんか?
着圧ソックスはむくみ改善や冷え対策の効果が期待できますが、使い方を間違えると、逆効果になる恐れもあります。
本記事では、着圧ソックスでむくみが悪化する原因や着用のポイント、履かない方がいい人の特徴などを解説します。また、着圧ソックス以外のむくみ改善法も紹介しているので「自分に合ったケア方法を知りたい」という方は、ぜひ参考にしてください。
着圧ソックスの着用でむくみが悪化?その原因とは
着圧ソックスを履いてむくみが悪化する人は、さまざまな原因が考えられます。以下で詳しくみていきましょう。
サイズが合っていない

着圧ソックスは、足首やふくらはぎの太さに適したサイズを選ばないと逆効果になることがあります。特に小さいサイズを選ぶと、必要以上に圧がかかって血流やリンパの流れを妨げてしまい、脚がパンパンになる原因になります。
さらに、大きすぎるサイズでは着圧が十分に機能せず、効果を実感しにくくなるでしょう。効果を実感するためには、感覚で選ばずにサイズ表を確認し、自分の脚に合った製品を選ぶことが重要です。
長時間着用している

「長く履けばその分効果も期待できるはず」と思って、長時間履きっぱなしにする方は少なくありません。しかし、この履き方はむしろ逆効果となります。
ソックスを長く履き続けると、脚が締めつけられて血の巡りが悪くなり、かえってむくみやすくなってしまいます。
特に圧力が強い日中用や医療用を長く履く人は注意が必要です。脚のだるさや痛みなどの症状につながります。
商品ごとに「着用目安時間」が記載されているので、推奨されている着用時間を守ることが大切です。
2枚重ねで履いている

着圧ソックスの効果を高めたいと思い、2枚重ねで履く人もいらっしゃいますが、効果はありません。重ね履きによって必要以上の圧力が脚にかかると、血行が悪くなり、かえってむくみや皮膚の異常を引き起こすリスクがあります。
着圧ソックスは、1枚で適切な圧がかかるように作られているので、重ね履きはしないようにしましょう。圧力が足りないと感じる場合は、製品を見直すことをおすすめします。
体質に合っていない

そもそも着圧ソックスが、体質に合っていない可能性があります。たとえば、血行が悪くなりやすい人や、循環器系の疾患がある人、皮膚トラブルを抱えている人は注意が必要です。
着圧によってかゆみが出たり、赤くなったりしてしまうこともあります。体質に不安がある場合は、使用前に医師に相談するのが安心です。少しでも違和感や痛みを感じたら、すぐに使用を中止しましょう。
むくみ悪化は着圧ソックスじゃないかも?他の原因も考える
着圧ソックスの使用によってむくみが悪化した場合は、以下の原因も考えてみましょう。
運動不足によって筋肉のポンプ機能が低下している

脚のむくみは、運動不足によっても起こりやすくなります。ふくらはぎの筋肉がうまく使われないと、血液やリンパ液を押し戻す「ポンプ機能」が低下し、脚に水分がたまりやすくなるためです。
「むくみが改善されない」と感じる人は、軽いストレッチやウォーキングを取り入れて、筋肉を動かす習慣を意識してみるとよいでしょう。
睡眠不足や生活リズムの乱れによる自律神経の乱れ

睡眠不足や不規則な生活は、自律神経のバランスを崩し、体の巡り全体を乱してしまいます。自律神経には、血管などのはたらきを24時間休まず調整してくれる役割があります。
そのため、夜更かしが続いたり、睡眠の質が落ちたりすると、体の不調につながってしまうのです。いくら着圧ソックスで外からサポートしても、体の内側が整っていなければ根本的な改善にはつながりません。
まずは生活リズムを見直して、自律神経を整えることが大切です。
長時間の立ち仕事や座りっぱなしによる血流・リンパの滞り

長時間同じ姿勢を続けていると、脚の血流やリンパの流れが滞りやすくなります。デスクワークで座りっぱなし、接客業で立ちっぱなしなどによって血行不良に陥り、むくみにつながるのです。
夕方になると脚が重くなったり、靴がきつく感じたりするのは、そのサインかもしれません。着圧ソックスは血液の流れをサポートしてくれますが、こまめに動くことが何よりの対策です。
仕事中のむくみ対策について詳しく知りたい方は、以下の記事でも詳しく紹介しています。ぜひ参考にしてください。

着圧ソックスでむくみ悪化を防ぐためのポイント

着圧ソックスを使用する際は正しい選び方、使い方を守ることが大切です。具体的には、以下のポイントを押さえておきましょう。
- サイズ表を確認し自分の足に合ったサイズを選ぶ
- 圧力値(hPa)が適切なものを選ぶ
- 日中用・夜用・医療用を用途に応じて使い分ける
- 長時間の連続着用を避ける(8時間以内が目安)
- 初めて使うときは短時間から試して体に合うか確認する
これらのポイントを意識するだけで、むくみ悪化を防ぐことにつながります。また、使用中に違和感やかゆみ、赤みなどが出た場合は、すぐに使用を中止しましょう。
着圧ソックスは万能アイテムではないので、自分の体調や肌の状態と向き合いながら無理なく取り入れることが大切です。
着圧ソックスを履かない方がいい人の特徴
以下のような人は、着圧ソックスの使用を避けたほうがよいでしょう。
持病があり医師から着用を止められている人

医師から着圧ソックスの着用を控えるよう言われている人は、使用を避けるのが賢明です。
たとえば、以下のような持病を持つ人は、脚への圧迫が体に悪影響を与える可能性があります。
- 高血圧:血管に負担がかかり、血圧が上昇する可能性がある
- 心疾患:心臓への血流が増加し、心臓に負担をかける可能性がある
自己判断での使用は危険なので、持病がある場合は必ず医師に相談し、使用の可否や圧力について指導を受けるようにしましょう。
妊娠中で体調や血圧に不安がある人

妊娠中はホルモンバランスの変化によって、むくみやすくなる時期です。しかし、体調や血圧に不安がある妊婦さんは、自己判断で着圧ソックスを使用するべきではありません。
全身の血流が悪くなり、かえって不快感や体調不良を招くことがあります。特に高血圧・切迫早産傾向・貧血などの症状がある方は注意が必要です。
妊娠中に着圧ソックスを使う場合は、必ず医師や助産師に相談し、妊婦用の製品を選ぶようにしましょう。
妊娠中でも着用できる着圧ソックスを知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。

皮膚に炎症・かぶれ・アトピーなどのトラブルがある人

肌にトラブルを抱えている方は、着圧ソックスの使用で症状が悪化する可能性があるため注意が必要です。脚に炎症やかゆみがある状態で着圧ソックスを履くと、摩擦や圧迫によって赤みや腫れ、ミミズ腫れのような跡が残ることもあります。
アトピー性皮膚炎のある方や敏感肌の方も同様です。素材によってはかぶれやかゆみを引き起こすことがあるため、まずは肌の状態を優先し、無理せず使用を控えるようにしましょう。
着圧ソックスを使用することで期待できる効果とは?

着圧ソックスを正しく使うことで、脚のむくみ軽減や血行促進といった効果が期待できます。ふくらはぎや足首を適度に圧迫することで、血液の流れをサポートし、余分な水分や老廃物を排出しやすくしてくれます。
その結果、脚のだるさや重さが和らぎ、スッキリとした感覚が得られやすくなるのです。さらに、脚を引き締める効果も期待できるので、脚を細く見せたい人にもおすすめできます。
着圧ソックスが逆効果に?主な副作用

着圧ソックスは正しく使えばむくみや疲労の軽減に役立ちますが、使い方を間違えると逆効果になるため注意が必要です。たとえば、以下のデメリットや副作用が挙げられます。
- 血行不良を引き起こす
- かゆみ・湿疹・肌荒れの原因になる
- 持病が悪化する
- 動きづらさを感じる
- 筋力が低下する可能性がある
無理に使い続けると、かえって脚への負担が増えるため、体調や肌の状態に合っているかを確認しながら使用しましょう。
着圧ソックスのデメリットについては、以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

着圧ソックス以外でおすすめのむくみ改善法
ここまで紹介してきたとおり、着圧ソックスの使用が合わない人もいらっしゃるでしょう。以下では、着圧ソックス以外でおすすめのむくみ改善法を紹介します。
足を心臓より高くして休む

脚がむくんだときは、仰向けになって足を心臓より高い位置に上げて休むのがおすすめです。重力の力で血液やリンパ液が心臓へ戻りやすくなり、脚にたまった余分な水分が自然と流れていきます。
寝る前に壁に足を立てかけたり、クッションを膝下に入れるだけでも効果的です。短時間でもスッキリ感が得られるため、デスクワークや立ち仕事の後に取り入れると、脚の軽さを実感できるでしょう。
ふくらはぎや足首を優しくマッサージする

脚のだるさを感じたとき、ふくらはぎや足首をやさしくマッサージするのもおすすめです。
やさしく足首から膝に向かってさすり上げるように動かすだけでOK。お風呂あがりなどの体が温まっているときに行うと、より流れがよくなります。
お気に入りのオイルやクリームを使えば、リラックス効果もプラスされて一石二鳥です。習慣にすると、脚の調子の変化にも気づきやすくなるでしょう。
ウォーキングやストレッチで血行を促進する

「最近あまり動いてないかも…」と思ったら、それがむくみの原因かもしれません。ふくらはぎの筋肉がしっかり動くことで、脚の血液やリンパの流れがスムーズになります。
毎日20分のウォーキングが理想ですが、時間がとれない日もあるかと思います。そんなときは、いつもより一駅手前で降りて歩いてみたり、エスカレーターではなく階段を使ったりしましょう。
また、寝る前のストレッチや、テレビを見ながらの足指グーパーでも効果が期待できます。体を少し動かすだけでも、脚の軽さが変わってくるでしょう。
塩分を控えたバランスのよい食事を心がける

実は、日々の食事もむくみと深く関係しています。塩分の多い食べ物や加工食品を頻繁にとっていると、体内に余分な水分がたまりやすくなり、むくみを引き起こしやすくなります。
その対策としておすすめなのが、カリウムを豊富に含む食材を取り入れることです。バナナ、ほうれん草、アボカドなどは、水分の排出を助ける働きがあります。
さらに意識したいのが「こまめな水分補給」。水を控えると、体が水分を溜め込もうとして逆にむくみやすくなるので、1日を通してしっかり水分をとるようにしましょう。
デスクワーク中はこまめに立ち上がって軽く足を動かす

長時間座ったままの作業が続くと、ふくらはぎの筋肉が動かなくなり、血液やリンパの流れが滞ってしまいます。その結果、脚に余分な水分がたまり、夕方にはパンパンにむくんでしまうことも少なくありません。
1時間に1回を目安に立ち上がり、3分ほど歩く習慣を取り入れてみてください。歩くのが難しい場合でも、椅子に座ったまま足首を左右に10回ずつ回すだけで、ふくらはぎの筋ポンプが刺激され、循環が促進されます。
デスクワーク中にできるストレッチについては、以下の記事でも解説していますので、ぜひ参考にしてください。

まとめ
着圧ソックスは、むくみの軽減に役立つ便利なアイテムです。しかし、サイズが合っていなかったり、長時間の着用を続けたりすると、かえって血流を妨げてむくみが悪化する恐れもあります。
効果を実感するには、自分の体質や生活スタイルに合った商品を選び、正しい使い方を守ることが重要です。無理のない範囲で取り入れながら、自分に合う着圧ソックスを試してみてください。

